なぜ楽しかったことでも報酬をもらうとつまらなくなってしまうのか?「アンダーマイニング効果」について

半年ほど前、ブログをはじめたばかりの方たちが「ブログを書くの楽しい~!!」などとはしゃいでいるのをよく見かけました。

僕はブログを書いてますがそこまでの思い入れはないので「なに言ってんだこいつ?」と思っていたのですが、あれだけはしゃいでいたのにいつの間にかほとんどの人がブログを辞めており、人の感情がいかに儚いものなのかを思い知らされています。

なぜ、あんなにも楽しそうにしていたにも関わらず辞めてしまったのか?

そこには”とある経済法則”が隠されていました。

楽しかったはずなのにつまらなくなってしまう「アンダーマイニング効果」とは?

楽しかったはずのことがつまらなくなってしまう理由は、「アンダーマイニング効果」で説明できます。

アンダーマイニング効果
内発的動機づけによって行われた行為に対して、報酬を与えるなどの外発的動機づけを行うことによって、動機づけが低減する現象をいう。 例えば、好きでしていた仕事に対して褒美を与えると、褒美なしではやらなくなってしまう、などの現象。

もう少し分解して解説すると、

  1. 自分が楽しむために自発的に行動する
  2. 自分が楽しむために行っていた行為に報酬が与えられるようになる
  3. いつの間にか「自分が楽しむための行為」だったものが「報酬をもらうための行為」に動機がすり替わってしまう
  4. 報酬がもらえなくなる
  5. 楽しくて自発的に行っていたはずなのに、報酬がもらえないために辞めてしまう

という流れです。

たとえば、

  • 好きなゲームをしていたとき、途中からポイントなどの”報酬”がもらえるようになる→ポイントが欲しくてますますゲームに熱中する→その後、ポイントがもらえなくなる→ゲームをやめてしまう
  • 自発的に家の中の掃除を始める→「掃除してくれてありがとう。はい、これお礼ね。」とお小遣いをもらう→お小遣いがもらえない限り掃除をしなくなる

などが考えられます。

おそらく「ブログは楽しい!」とはしゃいでいたのに辞めちゃった人も同じです。

ブログを書くのが楽しくて毎日ブログを書いていたのに、途中で「実はブログでお金が稼げる」ことに気付きます。そして「楽しいことができてお金も稼げるなんて一石二鳥!」と一生懸命ブログを書くようになるのですが、ある時から報酬が激減しブログで稼げなくなってしまいます。

はじめは好きで書いていたブログですが、この頃には報酬が目的にすり替わっているため「稼げないんだったら書かなくていいや」となり辞めてしまうわけです。

このように好きでやっていたことも、報酬(特にお金)が絡むことで急につまらなくなることがあります。

なにかを自発的に行っている方を見かけるとついつい応援したくなるし報酬として何かを差し出したくなるものですが、時と場合によっては逆効果になることもあるので気を付けたいですね。

アンダーマイニング効果の応用

使いどころを間違えると本人のヤル気(モチベーション)を下げてしまうアンダーマイニング効果ですが、ある行動を判断する際、

  • 自発的な意思で行っているのか?
  • 外的な要因(報酬目当て)で行っているのか?

を見分けるのに活用できます。

たとえば後輩を食事に誘った時や恋人とデートをしたとき、いつも自分が食事代を支払っているとします。その状態から3回連続で割り勘をお願いしてみて、それでも次回一緒に食事に付き合ってくれたりデートしてくれたりするのか?で相手の本心が判断できます。

「この人と一緒にいるとタダでご飯が食べられるから」という報酬目当てで付いてきていた人は、次回からはもう付いてきてくれないはずです。相手の本心を見抜く…なんていかにもゲスな考え方ですが、将来結婚を考えて本気でお付き合いしている人がいるとか、なぜかいつも自分に懐いてくる後輩がいるときなどに有効です。

以上、今回は自発的に行っていたこと(楽しいこと)が、報酬をもらうことでモチベーションが下がってしまう(つまらなくなってしまう)現象について書きました。

「むかしは楽しいと感じていたことが、いつの間にか楽しくなくなってしまった…」という時は、アンダーマイニング効果じゃないか疑ってよく思い返してみてください。原因がわかれば昔の楽しかった頃の気持ちが蘇ってくるかもしれませんよ。

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