「リクルート」という会社があります。
リクルートには優秀な社員を育てるための”口ぐせ”があるそうなのですが、今回は、この口ぐせの中から特に気になったものを7つご紹介します。
すべての口ぐせを自然に使いこなせるようになった頃には、リクルートのような大企業でも通用する優秀なビジネスマンに成長できていたり、会社の業績が右肩上がりになっていたりすることでしょう。
1、開けられる扉は全部開けろ
なんだか「世紀の大泥棒が残した言葉」と言われても違和感のない言葉ですが、ちゃんとした意味があります。
この言葉は、リクルートでは
「自分のできることを全力でやれ!」
「とにかくチャレンジしろ!」
という意味で使われているそうです。
まだできることがある、打てる手があるはずなのに、全力を出さずに力を出し惜しみしてしまう癖がある僕にとっては、耳の痛い言葉に感じました。
開けられる扉は容赦なく開けていきたいです。
2、前任者のやり方は何が何でも変える
この言葉の意味は、「思考停止せずに、常にもっと良い方法を考えろ」というものです。
仕事の進め方には、すでにやり方が確立している手法やルールがあると思います。「こうやれば上手くいく」「この方法でやると効率がいい」というものです。
しかしそういった手法やルールも時間が経てば風化していきます。
前任者や先輩たちが残してくれた手法や成功法則も、いずれは役に立たなくなる日が訪れるわけです。
前任者が残してくれたやり方であっても、その方法を越えるやり方を生み出すために「無理やりにでもやり方を変える必要がある」といっています。
3、できないことを努力してやらなくていい
得意でないことを無理してやろうとすると、仕事が楽しくなくなってしまいます。
仕事が楽しくないのは辛いものです。
いっそのこと苦手な仕事はその仕事を得意としている誰かにお願いしてしまい、自分は自分の得意な事だけに集中した方がいいよ!という意味で、この口ぐせは使われています。
苦手なことは自分でやろうとするよりも、外部の人にお願いした方が自分にとっても仕事を任された人にとってもメリットがあります。できないことは無理してやろうとしない方がいいです。その方が成果も上がります。
リクルートではありませんが、得意ではない仕事を外注化することで成果を上げている会社もあります。
外注化したことで売上が増えた!とは言い切れないけど、1つの目安にはなるかも。
“苦手なことは外注”ルール、1人月5万円以上の外注義務化で伸びた売り上げ|BUSINESS INSIDER https://t.co/50pTYN6Mkq @BIJapanさんから
— 陽平@はてなブログ更新 (@regain_free) 2018年7月18日
4、達成するヤツとしないヤツに大した差はない
リクルートでは、目標を達成できた人と達成できなかった人の違いは、実力や努力の差ではないと考えているそうです。
じゃあ何が達成できる人と達成できない人の「差」を生み出しているのかというと、それは”目標への強いこだわり”だそうです。
こだわりが強ければ目標は達成できるし、こだわりがないと目標は達成できない…。
言われてみればそんな気もします。
5、分相応の罪に陥っていないか
「自分は新人だから」
「まだ始めて1カ月しかたってないから」
「自分はこのジャンルに詳しくないから」
「自分は素人だから」
人は油断するとこんな風に色々と理由を付けて、やらない理由やできない理由を探してしまいます。
そして「自分は〇〇だから」と、分相応の成果で満足しようとしてしまいます。
そうではなく、分不相応の成果を出したっていいし、分不相応の成果を求めたっていいはずです。
新人でも社内で一番の成績を出したっていいし、先輩を越える成果をだしたって構いません。
”分相応”は自分の可能性を縮めてしまう「罪」です。
6、ライバルを強くしなさい
ライバルは弱ければ弱いほど、自分の方が優位に立てるので喜ばれがちです。
しかしライバルが弱いと怠けてしまうため、長い目で見ると自分自身が成長することができなくなるのでデメリットになります。
ライバルは強ければ強いほど自分自身も成長することができるので、長期的にはメリットになります。
パソコンのOSを開発しているマイクロソフトは、アップルコンピュータ(Mac)がいなくても今のような巨大企業になれたのか?トヨタは、ニッサンやホンダ、スズキなどの競合他社がいなくても今のような企業になれたのか?
ライバルが弱い、もしくはライバルと足並みを揃えて楽をしようとすると、携帯キャリア(ソフトバンク、ドコモ、au)のように、成長が無くなります。
ライバルは強いほどお互いが切磋琢磨できるので、自分にとっても相手にとってもメリットになります。ライバルが弱いと感じたら強くしてあげましょう。
7、「何をやるか」は重要じゃない
仕事(何をやるか)よりも、仕事に取り組む際の「自分の気持ちや姿勢」の方が大事だと言っています。
仕事は「お金を稼ぎたい」とか「こういう商品を世に出したい」とか、何らかの目的を叶えるための手段にすぎません。そして目的を叶える手段(仕事など)は無数にあります。
重要なのは目的であって手段ではないので、何をやるか(仕事)ではなく、どうしてこの仕事をやるのか?この仕事をやることでどうなりたいのか?など、仕事以外のものに意識を向けよう!という意味のようです。
重要なのは当事者意識
リクルートの口ぐせの中から、気になるものをピックアップしてみました。
ちょっと疑問に感じる部分もありましたが、たぶんリクルートが言っていることなので、実践することで仕事で成果が出るんだと思います。
それに2014年に上場して以来株価は右肩上がりを維持していますから、実力は認めざるを得ません。
リクルートの口ぐせを見てきて感じたのは、「主人公は自分」という、強烈な当事者意識です。
目の前の仕事に取り組む際、それを他人事として、自分には関係ないこととして考えるのと、自分事として考えるのでは結果が大きく違ってきます。
これは、自分のこととして考えることで当事者意識が芽生え、仕事に取り組む姿勢が全然違ってくるからです。
たとえば、リクルートの業務とは全然関係ないですが、川の堤防を作る仕事をする場合、ただ単に川を氾濫させないために堤防を作るのと、川の近くにある自分の家が流されないようにするために堤防を作るのでは、仕事の早さも質も全然違うはずです。
リクルートの口ぐせは社員の当事者意識を芽生えさせ、「自分が人生の主人公であり、自分が仕事を作っていくんだ」という強烈なメッセージを感じました。
仕事をする際は顧客や会社のこと、先輩や上司のことなどいろんな人のことを考えますが、そこに”自分”を登場させることで仕事の質が劇的に向上するかもしれません。
仕事で伸び悩んでいる方は、リクルートの口ぐせをぜひ意識してみてください。
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