42歳で無職、高齢の親と同居しながら毎日ゲームに明け暮れ、ちゃんと働け!と言われれば「俺はまだ本気出してないだけ」とかほざいてるオッサンがいたらどう思いますか?
哀れですよね。
目の前にいたらドン引きして蔑むような目で見てしまうと思います。
そんな「蔑みの目」「哀れみの目」「ドン引きする目」をコレクションできる映画『俺はまだ本気出してないだけ』を観た感想です。
自由を追い求めた男の末路
主人公は堤真一が演じるシズオ(42歳・バツイチ・フリーター)。
いちおう17歳になる娘がいるのである意味では勝ち組なのですが、自由を追い求めて10年前に会社を辞め、いまではバイトをしながらフリーター生活を送っています。
橋本愛が演じるJKが朝起しに来てくれますが、その視線には心なしか哀れみの感情がこもっているようにも見えます。
この視線。僕にとってはご褒美ですが、実際にやられたら精神的にキツイだろうなあ。
同居している親からの視線も…
ああ、鼻つまみ者って、こういう風に見られるんだろうなあ…とジワジワきます。
家だけではなくバイト先でも何度同じミスをするんだと怒られ、蔑まれ…
年下の店長にも「大人なんですから、ちゃんとやってください」と蔑まれます。
そんなシズオは周囲からの目を一向に気にする様子もなく、あろうことかバイトの後輩と合コンに参加します。
身の程を知らないって、こういうことをいうんだなー。
しかし合コン相手からもこの視線。
「もっと将来のこと、ちゃんと考えた方がいいと思いますよ。」
言葉遣いは丁寧ですが、込められた軽蔑の感情がひしひしと伝わってきます。
シズオ、ついに本気を出す!
こんなダメ人間のシズオですが、ある時ふと思いついて漫画家を目指すことにします。
家族にも宣言しますが、あれ?このシーン、どこかで見たことがあるような気が・・・。
無茶しやがって!
周囲への影響
本気を出すと決心したシズオですが、
「本気の合間」
「本気出すときには休憩も必要」
などと言い訳をし、やっぱり怠けてしまいます。
こんな絵に描いたようなダメ人間のシズオですが、いつも自信満々で楽しそうにしています。社会的にはどう見ても最底辺なはずなのに、なぜかシズオのことが羨ましいと感じてしまう周囲の人たち。
そしてシズオの姿を見て徐々に影響される人達が1人、また1人と増えていく様子が後半の見どころです。シズオの生き方に感化された者たちがどうやって人生を変えていくのか?周囲の人たちの変化にも注目です。
感想:ダメ人間がいてもいい
このページの冒頭で42歳で無職のおっさんがいたら「哀れ」「ドン引きする」と書きましたが、こういうダメ人間が何人かいてもいいんじゃないかな?と最後まで観て感じました。
家族に迷惑をかけたり心配をかけたりするのは感心しませんが、人生を思いっきり楽しんでいる様子は本人だけではなく周りで見ている人にとっても気持ちがいいものです。
シズオのような人を見て、
ある人は「こういう生き方をしてもいいんだ!」と希望をもらい、
またある人は「こんな人間になっちゃダメだ!」と奮起し、
また別の人にとっては「俺よりも下のダメ人間がいるんだ」と安堵し・・・
人を騙したり迷惑をかけたりしない限りは、こういう能天気で明るい人が1人くらいは近くにしてもいいよな~と感じました。
が、こう感じたのはおそらく僕が男だからだとも思っています。女性がこの映画を観たらたぶん「うわ・・・こんな人がいたら絶対に嫌だわ・・・。」と感じるはずです。
作品内でも、シズオに感化されて夢を追い求めたり自由を求めたりするようになったのは男性ばかりでした。男はこういうのに影響されやすいんですよね。女性はもっと現実的なので、たぶん違った感想を抱くと思います。
男女によって感じ方が違うと思いますが、個人的には笑えるし明るい気分になれたので人にお勧めしたい映画だと感じました。なにより、シズオの娘役の橋本愛さんが可愛い!
櫨本愛さんのご尊顔を拝むだけでも十分価値がありますので、機会があれば『俺はまだ本気出してないだけ』を観てみてください。いまならAmazonプライムビデオ、もしくはU-NEXTで見放題で観れます(2018年10月時点)。
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