先週のことになりますが、平日の昼間に栃木県日光市の観光名所「日光東照宮」に行ってきました。
日光東照宮は現在「平成の大修理」をしている最中ですが、陽明門や三猿、眠り猫など、一部はすでに修理を終えておりピカピカに輝いていました。
僕にとっては小学校の修学旅行以来、約20年ぶりのカムバックです。
日光東照宮の見取り図
日光東照宮の見取り図はこんな感じになっています。
見取り図は拝観受付所で入場料を支払うとチケットがもらえるのですが、そのチケット半券の裏面に載ってます。
ちなみに表面は陽明門の全盛期の写真が!
神厩舎の三猿
石段を登って表門をくぐり中に入ると、最初の見どころは神厩舎(馬小屋)の三猿です。
写真でみると小さいですねえ…。
三猿は誕生~死ぬまでの人間の一生の様子を表しており、
- 見ざる
- 言わざる
- 聞かざる
の三猿は、だいぶはじめの方に出てきます。
三猿のいる神厩舎は日光東照宮の中では唯一の白木造りになっており、柱に色が塗られていません。
まあ、だからなんだ?って話なんですが、豆知識ですね。他の建物の柱には赤や白などの色が塗られているので、神社仏閣マニアの方は要チェックです。
陽明門、銅鳥居
続いては銅鳥居と陽明門(ようめいもん)です。
鳥居は華麗にスルーしたのですが、有名な陽明門はかなり凝った作りになっていました。
どうですか?? 豪華でしょう?
画像だと全然豪華絢爛さが伝わらないのですが、いたるところに極彩色の塗料が使われた彫刻があり、さらには金箔が貼り付けてあったりして、目を見張るものがありました。
本社でお参り
陽明門を観終わったら、本社でお参りをします。僕がいったときは唐門が工事中だったの通ることができず、見取り図の矢印のあたりから本社に行きました。学校の昇降口みたいなのがあって靴を脱いであがるので、冬は寒いかもしれません。
ここから(本社内)は撮影禁止です。本社内は座敷になっており、徳川家康公にお参りができます。神社でお参りするような感じで、2礼2拍手1礼をします。
座敷内部の天井には100枚くらいの竜の絵が描かれており、どれ1つとして同じ絵柄はないそうです。また、壁面の上のほうには三十六歌仙(さんじゅうろっかせん)の肖像画がかけられていました。
天井や壁の絵の由緒や日光東照宮の伝統については宮司さんが説明してくれたのですが、説明の最後に「御利益のある匂い袋」の宣伝をしていて「商売上手だな~」と感じました。
匂い袋は色違いで2種類あるので、お土産が欲しい方は買っておきましょう。
眠り猫
続いては眠り猫と奥宮(徳川家光のお墓)です。眠り猫は坂下門の軒下にいます。
小さいな…。
現地に行くと「この上に眠り猫がいます」という看板があるのですが、
看板がなかったら間違いなく見過ごしてしまうでしょう。
僕は小学校の修学旅行でも日光東照宮に来たことがあるのですが、当時見たときも眠り猫のあまりの小ささにガッカリしました。大きければいいというものではないのですが、事前に教科書などで予習していただけあって期待感だけが先走ってしまい、実物をみたときは無言になったものです。
奥宮
眠り猫の下をくぐると、その先には長~い石段が続きます。
ひたすら登り続けるのですが、
控えめに言ってもめちゃくちゃキツイです。
元陸上部の僕がいうのですから、まちがいありません。お年寄りは体力的にかなり厳しいと思いますので、歴史マニアでもない限りは行かなくてもよさそうです。
また、着物姿の女性を何人か見かけたのですが、着物の裾が汚れるかもしれませんので着物で訪れる際は注意しましょう。同様に、かかとの高い靴で上るのも難易度が高いです。奥宮に行く場合はスニーカーや運動靴を履いていった方が良いでしょう。
石段の途中から振り返ると、東照宮の全体像が見れます。
石段を登りきると狛犬がいました。
東照宮の狛犬は左側の犬には角が生えてるのが特徴みたいです。陽明門と銅鳥居の間にある石段にも似たようなのがいたと思うので、これから行く方は確認してみてください。
もう一体(右の狛犬)は角無し。
奥宮をぐるりと一周してから石段を下り、再び眠り猫の下をくぐったら、陽明門を通って下へ降り、今度は鳴き竜を見に行きました。
鳴龍(薬師堂)
最後は鳴龍です。見取り図では本地堂となっていますが、たしか薬師堂という看板がかかってました。ここも本社と同じで土足厳禁、撮影禁止になっています。
天井に大きな龍の絵が1枚描かれているのですが、とても大きくて迫力があります。じゃっかん下手くそな感じがしたのですが、たぶん気のせいでしょう。
鳴龍のある部屋には干支十二支にちなんだ12体の仏像が置かれており、交通安全や健康を祈願して自分の干支の仏像前で手を合わせておくと良いそうです。拝観者が正面を向いて仏像と正対したときの右側(入り口側)から、子・丑・寅…と並んでいます。
この部屋で手を叩くと「音が反響して龍の鳴き声が聞こえる」というのが鳴龍の由縁ですが、どこで叩いても音が反響するわけではありません。天井の龍の口の真下でないと音が響かないので、案内係の方が拍子木を打ってくれました。何か所か位置をずらしながら拍子木を叩いてくれたのですが、たしかに龍の口の真下で叩くと、音が響いて厳かな感じになりました。
ちなみになぜ手ではなく拍子木を打つかというと、さっき紹介した干支十二支にちなんだ仏像があるからです。神社ではお祈りするときに手を叩いてもいいのですが、ここは仏像が置いてある「お寺」の仲間みたいなものなので、「仏像の前で手を叩くのはいかがなものか?」と観光客からクレームが入って、かなり昔から拍手は禁止になったそうです。
ここでも拍子木を打つ係の方が由縁を話したあとで、お土産の案内をしていました。福が逃げないように「穴の開いてない鈴」が買えるそうです。欲しい方は買っておきましょう。
ここで僕がいちばん驚いたのは、鳴龍の由縁を話してくれた係の方がスペイン語でも説明していたことです。室内に通すときに外国の方に話かけ、スペイン語で解説することにしたようです。
日光東照宮の総評
今回は日光東照宮のレビューをしました。
東照宮は日本各地に点在しており、日光東照宮はそのうちの1つです。陽明門をはじめ素晴らしい建造物や彫刻がたくさんあるので、関東地方を訪れた際はぜひ拝観してみてください。
寺社マニアでなくても見に行く価値はあります。
また、敷地内では外国人向けの音声ガイドが無料で貸し出されていたり、職員の方も外国語の堪能な方が多く見受けられました。外国の方に日光東照宮を紹介した場合でも、あまり不便を感じずに楽しんでもらえるはずです。
ただ1点、気になる点が…。
僕がよく見ていなかっただけかもしれませんが、拝観受付やお土産の販売所が現金しか使えなかったような…。カード決済やスマホ決済にも対応していれば完璧だったんですけどね。その1点を除けば、自信を持って外国の方にも紹介できます。
カード決済、スマホ決済は「スクエア 」のようなアイテムを使えば設備投資のコストが少なくても対応できるので、こういった点にも気を配ってもらえたらなあ…と感じました。
次回はパワードスーツ着用で
日光東照宮では何十年かごとに建造物の修理をしています。今回はたまたま僕が生きている間に修理直後のキラキラした状態を見ることができましたが、時間が経てば徐々に劣化していき、くすんでしまうでしょう。
もしもまた次の大修理後に来ることができるとしたら、おそらく50年くらいあとになります。まだ生きていれば僕は80歳を越えていることになるので、体が思う様に動かないかもしれません。次に来るときはパワードスーツみたいなアシスト機能を用いながら、美しい建物を見てみたいです。
日光のお土産
「湯葉(ゆば)」「羊羹」が名物みたいです。東照宮周辺に羊羹屋がたくさんあるので、甘いものがお好きなら羊羹をお土産にどうぞ。
東照宮に行く前に「華厳の滝」を見に行って、霧が酷くて滝はまったく見えなかったんですが、近くの定食屋で食べた「ゆば丼(?)」というご飯に湯葉をのせてあんかけとキノコをのせたやつは美味しかったです。卵あんかけ丼の卵が湯葉にすり替わったような感じでした。
肝心の湯葉の味は…、僕が食通じゃないからなのかもしれませんが、どこで食べてもたぶん一緒です。「栃木だから美味い!」ということはないかな…。
高速道路のサービスエリアでは「くるみゆべし」も売ってたので、こちらも栃木名物なのかもしれません。
日光東照宮へのアクセス
最後に、日光東照宮へのアクセス方法(参考サイトへのリンク)です。「現在地」に今いる場所を入力し、交通機関のアイコンをクリックしてください。
※注意
気温が低い地域なので自動車で訪れる際は冬用タイヤを装備していきましょう。3月下旬でも天気が曇っていると気温は3°Cくらいになります。
僕が訪れたときも3月下旬で東照宮周辺は3°C前後、いろは坂の頂上付近では0°Cまで下がり、ところどころ雪も残っていました。東京や関東以南に居住の方は、この季節でもかなり寒いと心得ておきましょう。また、いろは坂、華厳の滝周辺は天気が悪いと霧が発生して視界も悪くなるのでそちらも注意してください。
日光東照宮のイベントスケジュールや入場料、詳しい情報は公式サイトをご覧ください。
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