定食屋のやよい軒ではご飯のおかわりが無料だったそうなのですが、お客さんから「おかわりする客とおかわりしない客の料金が同じなのはおかしい」とクレームを付けられたため、一部店舗では有料化するそうです。おかわりしまくってた食いしん坊の人にとっては実質的な値上げですね。
この”おかわり有料化”がやよい軒にとっては”失敗”な理由について熱く語りました。
要約すると、
- やよい軒のご飯おかわりが有料化される
- 有料化される理由は「おかわりしない客とおかわりする客が同じ値段なのは不公平だ」とクレームを付けられたから
- クレームを入れる客は常連客ではなく”通りすがりの客”だと考えられる
- 通りすがりでもう2度と来ないかもしれない客の意見を聞くよりも、常連客のことをもっと大事にした方がよいのでは?
- 客を公平に扱おうとするのは”失敗”の典型例である
といったものです。
なぜ公平にしたらダメなのか?
ご飯のおかわりに追加料金を設定することで
- おかわりする客
- おかわりしない客
で料金を変えるのは、おかわりしない客からすれば公平に感じるかもしれません。でも不公平感を解消してしまうと、ビジネス的には失敗の典型例なんですよね。
お客さんはできるだけ公平に扱わず、特定の客を優遇したり特別扱いした方が売り上げにつながります。なぜならお客さんは基本的に「自分のことを特別扱いしてほしい」と感じているからです。
おかわりする客が「今日も無料でおかわりできた!大食漢の俺のことを特別扱いしてくれてありがとう!」と感じているかどうかは不明ですが、少なくとも全ての客を平等に扱おうとする店は嫌われます。
- 世の中にはなぜポイントカードがあるのか?
- なぜクレジットカードは利用金額や収入に応じて”色が違う”のか?
- なぜ利用金額に応じて”ランク”を設けるのか?
- なぜ料金が高くてもビジネスクラスやファーストクラスに座りたがるのか?
を考えれば一目瞭然です。
「あの人、ファーストクラスなんだってよ。」
「うそっ!ブラックカード持ってるの!?」
人は皆、こういった声が聴きたいのです、特別扱いされたいのです。
おかわりできたところで特別感を実感できるとは思えませんが、「不公平だから」という理由で既存のサービスを無くすのは失敗だと感じました。
不公平を助長する僕のこういった考え方が、日本の年功序列制度(能力に関係なく在籍年数が多いだけで自動的に年収が増える不公平な制度)の原因なのかな?などと不安に感じながらも、自分はすべてが公平な世界には住みたくないと確信した次第です。
【追記】
やよい軒のおかわり有料化に関して。ご飯をタッパーに詰めて持ち帰る不届き者がいるという話をツイッターで見かけて、これなら有料化もやむを得ないと納得してしまった。いつの世も一部のバカのせいで不便で生きにくい社会になるのだな…。
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