つい先日のことですが、ブログ用の広告配信大手「グーグルアドセンス」に申請していたブログが審査に合格しました。
当記事ではアドセンス審査に合格した経緯、そして合格する前に不合格になってしまったブログとの違いについて解説しています。
「すでにアドセンスブログを運営している者がアドセンス審査に不合格となり、別のブログを新しく作って申請したらすぐに合格した」という意味では参考になる情報が多いのではないかと思います。
一日1000PVのブログを捨て、アドセンス用の新ブログを作り始めた経緯
実はこの審査に合格したブログの少し前に別のブログも作っていたのですが、そちらは運営期間が長く投稿記事数も100記事を越え、日々のアクセス数も1,000の大台に乗っていたにも関わらず不合格でした。
しかも審査に落ちたのは下記記事で取り上げている特化ブログ。
ただ単にアドセンス審査に合格しただけではあまり価値のあるニュースではないのですが、僕は他にもアドセンス広告を貼っているブログを所有しています。つまり、それなりにアドセンス審査に受かる自信があったということ。
ところがこの件により、僕が持っていたちっぽけな自信は粉々に打ち砕かれたわけです。
不合格だった特化ブログはアクセス数が多くそれなりに記事数が多いにも関わらず、何度申請してもアドセンス審査を通過できませんでした。
僕としてはどうしてもアドセンスが使える新しいブログ、できれば投資・金融系のブログが欲しかったため、アクセス1000のブログを捨ててでも新しいブログの構築に舵を切り、先日ようやく合格した次第です。
合格したブログと不合格だったブログのスペック
アドセンス審査に合格したブログと不合格だったブログのスペックについてご説明します。
不合格だったブログ
まず不合格だったブログですが、下記記事にある投資・金融系の特化ブログです。
詳細としては
- はてなブログを利用
- 独自ドメイン
- 運営期間が6カ月以上
- 投稿記事数が100記事以上(プロフィール、プライバシーポリシーのページもあり)
- 一日のPV数は1,000以上
- 内容は投資(株式投資)や経済ニュース、お金に関する話題がメイン
- 検索エンジンとSNS、ブログランキングから集客
となります。
また、独自ドメインを使用していますが途中で一度変更しており、ドメインの経歴としては2カ月程度となります。
なお、不合格の理由としてはプログラムポリシーに準拠していないということで不合格になりました。
合格したブログ
続いてアドセンス審査に合格したブログのスペックです。
- エックスサーバーを使用
- WordPressで構築
- 新規独自ドメイン
- デザインテーマは Luxeritas(無料)を使用
- 運営期間は20日程度
- 総記事数は33記事(日々の投稿が30記事、プロフィール、目次ページ、プライバシーポリシーで固定ページが3つ)
- 一日のアクセス数はおそらく5前後(サーチンコンソールでは一日0~2クリック)
- 内容は雑記や日常の話題、ニュースに対する感想など
合格・不合格のブログともに1記事あたりの文字数は1000文字以上書いています。
合格したブログと不合格だったブログの違い
ようやく本題となりますが、アドセンス審査に合格したブログと不合格だったブログの違い、不合格になった理由を書いておきます。
- 素人がYMYLで合格するのは不可能
- ドメインは本当に新規か?商標権を侵害していないか?「いかにも金融系」みたいないドメインになっていないか?
- ブログランキングは使ってはいけない
- 問い合わせの手段は明確でわかりやすいか?
- 著作権は万全か?(画像・記事コンテンツ)
- 記事コンテンツは本当に価値のある内容か?オリジナリティはあるか?誰にでも書ける内容ではないか?
- 内容は子どもに見せても大丈夫内容か?アダルト、タバコ、武器、薬物など禁止コンテンツ
1個ずつ簡単に解説しておきます。
1、YMYLで合格するのは不可能
YMYLとは「Your Money or Your Life」のことで、お金や生活に関係する内容はとくに厳しくチェックしますよ!というグーグルの方針のことです。
「まだブログで消耗してるの?この動画を見れば誰でも10分で金持ちになれます!」
「この水を飲めばどんな病気もたちまち解決!」
「このブレスレットを付けたら彼女ができました!」
このようなうさん臭いブログやそういう記事を書いている人、ユーチューバー等が時々いますが、そういうことをしている人のブログや動画にはアドセンス広告が貼れないということです。
そこまで胡散臭いのは一発でアウトですが、「権威性や信頼性の根拠に乏しい」ということで一般人が書いたお金や生活に関する内容もアウトになることが多いそうです。
僕の例で言えば、不合格になったブログはゴリゴリの投資・金融系ブログ。YMYLに引っかる条件を満たしています。
仮に僕がメチャクチャ金融や投資のノウハウや知識に詳しく、なおかつ大金持ちで実績も抜群だったとしても、グーグルからすれば「お前誰やねん」という感じなので信頼性としては非常に乏しいです。
僕のような一般人がお金に関係する内容や生活に関する内容(たとえば健康や子育てなど)を書く場合、グーグルから人並み以上に厳しくチェックされるので審査に受かり辛くなります。というか、ほぼ不可能!
もしもこのような内容で書きたいのであれば、当たり障りのない内容を書いて審査に出し、合格後に徐々にYMYLの内容に寄せていった方が無難でしょう。僕がやろうとしているのもこの方針です。
ただし後からメインの内容が変わり、審査を通ったブログが途中から不合格になる可能性があります。ご利用は自己責任で!
2、ドメインは本当に新規か?商標権を侵害していないか?「いかにも金融系」みたいないドメインになっていないか?
アドセンスは新規で取得した独自ドメインでないと審査に通りません。
無料ブログのURLをそのまま使うことはできませんし、過去に運営履歴のある中古ドメインを引継ぎなしに使おうとしてもダメです。
また、ドメインの文字列にアイドルグループの名前を入れたり商標権を侵害する可能性のある文字列を入れるのもダメ。
アドセンスフォーラムによると、過去にはkattun.netみたいなドメインでアドセンス審査を受けていつも不合格になった方もいるそうです。
本人は「自分のあだ名だ!」と主張していたそうですが、アイドルグループのKAT-TUNのパクリと判断されても仕方がありません。
それからURLの文字列に「money(お金)」「stock(株)」といった金融系のワードが入っているものも際どいラインです。
一応調べてみましたが、ドメインにmoneyやstockの文字列が入ったアドセンスを2つほど見つけることができました。しかしいずれも古いブログだったので、現在のアドセンス審査には合格しない可能性が高いです。
金融系やYMYLに抵触しそうなキーワードはドメインの文字列に含めない方が無難でしょう。
僕の不合格になったブログの場合ですが、ドメインにガッツリ「money」の文字列が入っていました。
また、アドセンスフォーラムで相談して気付いたのですが、新規で取得したつもりのドメインには過去に運営履歴があるようでした。
相談から1カ月経過した今になって調べてみるとなんの問題もなかったのですが、当時は僕の知らない運営履歴があり、過去の運営者が同じドメインでアドセンス申請しそれが影響していた可能性も否定はできません。
ということでドメインを新規で取得する際には過去の運営履歴をよくチェックし、なおかつドメイン名には商標を侵害したりYMYLに抵触したりしない文字列になるように注意しましょう。
3、ブログランキングは使ってはいけない
- 人気ブログランキング
- 日本ブログ村
といったサイトがありますが、アドセンス審査に合格するまではこれらのサイトを使用しないのが無難です。
ランキングサイトはクリックすることでポイントが貯まるという意味では「クリック報酬型のサイト」とも言えます。
アドセンスは同じブログ内で同時に使用できるクリック報酬型のサイトを限定しているらしいので、審査に合格するまではランキングサイトは使わない方が良いです。
僕の場合だと、不合格になったサイトでは人気ブログランキングへのバナーを貼っており、合格したブログではブログランキングは使用していませんでした。
しかし調べればすぐにわかりますが、人気ブログランキングの上位にランクインしているブログの中にはアドセンスを使用しているブログが数多く含まれています。
そのためアドセンス審査に通過した後に人気ブログランキングのバナーを貼るのは問題ないようにも思われます。
少なくとも僕の観測範囲ではそのような判定になりますが、グーグル側がどう考えているかは不明なので不確定な情報です。ランキングサイトを使用する際は自己責任で使用してください。
なお、僕は使ってみるつもりです。再び不合格になったらまたブログでご報告します。
4、問い合わせの手段は明確でわかりやすいか?
ブログの読者さんがブログの内容に不正確な情報を見つけた時、あるいは記事の内容を修正してもらいたいと思った時、運営者にすぐに連絡を取れた方が安心です。不正確な情報がブログに書かれていたら間違った情報が広まってしまいますし、場合によっては個人の名誉やプライバシーを侵害する可能性もありますからね。
アドセンスはこの点を重視しており、運営者への連絡手段がないブログでは審査に不合格になるかもしれません。
できれば各記事にコメント欄を作ったり専用の連絡フォームを作ったり、メールアドレスを掲載したりした方が良いです。また、それらの連絡手段が目立つようにする必要もあります。
僕の不合格になったブログでは各記事にコメント欄があり、また、ツイッターへのリンクを掲載して「ご意見をお待ちしています」みたいな施策をとっていました。
が、これだけでは不十分だったようです。
はてなブログで運営していたのでコメント欄を設置していたのですが、小さすぎて目立たなかったのかもしれません。
審査に一発で合格したブログはWordPressで運営してるため、コメント欄が巨大で見つけやすいです。
読者さんが運営者と気軽に連絡を取れるよう、コメントフォームを大きくしたり専用ページを作って目立つ位置に掲載するようにしましょう。
ちなみに当ブログはコメントフォームの小さい はてなブログを使用していますが、プロフィールの下に専用の問い合わせページへのリンクを掲載しています。
ここからよくお問い合わせが来るので、施策としては及第点だと思われます。
なお、専用の問い合わせフォームを作る際にはGoogleフォームを使えば無料で作れます。
メールアドレスを記載した方が理想的ではありますが、メアドを掲載するとスパムが送られてくる原因にもなります。個人ブログではメアドは掲載しない方が良いでしょう。
5、著作権は万全か?(画像・記事コンテンツ)
不合格になったブログでは、画像をいくつも掲載していました。
株式投資をメインの内容にしているため、日々の株価の動きを追った”株価チャート”の画像などです。
理由はよくわからないのですが、調べてみると株価チャートには著作権があるそうです。つまりチャート画像をブログに載せるのは著作権的にはNG。
株価チャートを貼りまくっているアドセンスブログはたくさんあるのでGoogle側がどこからNGにしているのか不明ですが、新規でアドセンスに申請する際には株価チャートは貼らない方が良いでしょう。
また、不合格になったブログではチャート以外にもCanvaで作ったアイキャッチ画像も掲載していました。
アイキャッチというのはブログの一番上に貼ってある、記事内容のイメージ画像のことですね。
アドセンスフォーラムで相談したところ、僕のアイキャッチ画像は画像に文字が追加してあるだけなのでクオリティが低く、低品質なコンテンツとみなされたのではないか?とのことでした。
合格したブログではアイキャッチを使わず文章のみで勝負していたので、アドセンス審査を受ける際の参考にしてください。
6、記事コンテンツは本当に価値のある内容か?オリジナリティはあるか?誰にでも書ける内容ではないか?
グーグルは
- オリジナリティのない誰にでも書けるコンテンツ
- 低品質なコンテンツ
を嫌っています。
サイト運営者にしか書けない唯一無二のコンテンツを欲しているんです。
僕の不合格になったブログはオリジナルの記事が大部分でしたが、一部は外部の方に書いてもらった記事を投稿していました。いわゆる外注ってやつですね。
いま見返すと自分でも”低品質”と書いてあるのですが、下記記事で取り上げたサグーワークスに依頼した記事です。
この低品質な外注記事を思いっきり修正して10記事(全体の10%程度)公開していたのですが、グーグル的にはやはり低品質ということでダメだったのかもしれません。
考えて見ればこれは当たり前で、
外部に発注できる記事
=僕が自分で書く必要のない記事
=オリジナリティのない誰にでも書ける記事
です。
グーグルがダメ出しをするのも頷けます。
今後アドセンスに申請する場合は外注記事は一切使わず、すべて自分で書いたものだけを投稿したいと思います。
この例からわかるように、「外注してブログの記事を作ってもらい、アドセンスで収益化すれば不労所得だ♪」みたいなことは不可能です。
外注に頼んで誰にでも書ける記事を投稿したところで、そのブログには価値がありません。アドセンスで収益化するのはほぼ不可能でしょう。
7、内容は子どもに見せても大丈夫内容か?アダルト、タバコ、武器、薬物など禁止コンテンツ
不合格だったブログでもう1つ思い当たる”不合格になった理由”ですが、禁止コンテンツが挙げられます。
僕はタバコの宣伝はしていないしアダルトな内容も書いていない、武器や暴力的なコンテンツについても掲載していないし禁止コンテンツに抵触することはないだろうとタカをくくっていました。
ですがよくよく考えてみると、タバコについてはいろいろと書いているんですよね。
投資に興味がある方ならご存知かもしれませんが、たばこメーカーの株は配当金の利回りが高く投資妙味があるとされています。
米国株ブログやセミリタイア系のブログを見れば、ほぼ必ずと言ってよいほどタバコ株について言及しています。
そのためタバコの宣伝をしたり推奨をしたりしていなければタバコについて言及しても良いと勝手に解釈していました。
が、新規にアドセンスに申請する際には言及しない方が良さそうです。
なお、タバコ株について言及しているブログでもアドセンスが貼れているブログがあります。
どこまでが大丈夫でどこからがアウトなのか?本当はダメだけどたまたまスルーされているだけなのか?といった問題については、いずれも真相は闇の中です。
ただ、新規で申請する際には疑わしいことはしない方が良いのは間違いなさそうですね。
その他、アドセンス審査に必須の準備
その他の常識的な準備としては
- プロフィールページを書く
- プライバシーポリシーのページを作る
といったものがあります。
これらは最低限用意しておく必要があるので、まだ準備していなくてこれからアドセンス審査を受けようと思っている方は、早急に準備しておきましょう。
プロフィールはできるだけ詳しく書く必要がありますが、プライバシーポリシーについては他のサイトからのコピペでも問題ないようです。
当ブログのプライバシーポリシーのページも他サイトからのコピペですが、問題なく審査を通過しました。
どうしても審査に通らない時はアドセンスフォーラムで相談する
どうしてもアドセンスの審査に合格できない方のために、グーグルは「アドセンスフォーラム」を用意しています。
アドセンス審査に出して不合格だった人たちの膨大な事例を見ることができますし、不合格事例に対してのアドバイスも見ることができます。
自分と似た事例が無いか確認し、どうしてもうまくいかない場合には「新規トピック」から相談してみましょう。
相談する際のコツは、当記事の冒頭に記載したように
- 使用しているサーバーの情報
- ドメイン(URL)
- 運営歴
- 記事数、各記事の文字数
- ブログのジャンル
- 一日のPV数
などの必要な情報を記載し、現在自分がどのような状況なのかを客観的に伝え、助けを必要としていることを書くと有益なアドバイスがもらえます。
とくに回答の中でも、ベストアンサーの評価を大量にもらっている「エキスパート」の方からの助言は忠実に守ることをおすすめします。
エキスパートの方は実質的にはアドセンスの「中の人」だと思っておいても過言ではないので、エキスパートの方から「こうした方がいい」と言われた場合には、たとえそれが自分的には納得できないようなものだったとしても従った方がいいです。
僕の場合は「ドメインにmoneyのような直接的な表現があるからダメなのでは?」と指摘されました。
僕的には何カ月も使ってきたドメインを変えるのは不服だったのですが、他の指摘箇所を修正しても合格できなかったため、泣く泣くドメインを変更した途端に合格できました。エキスパートは神!
審査の難易度は年々厳しくなっている
長々と書いてしまいましたが、当記事で書いた内容はすべて”現在の”アドセンス審査における内容です。アドセンスの審査は年々厳しくなっており、数年前に合格できた人でも僕のように直近の審査では合格できない場合があります。
ネット上にはアドセンス審査の攻略法に関して大量の情報がありますが、あまり間に受けない方が良さそうですね。
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